PROFILE

初めて自分のカメラを手にしたのは昭和30年代の終わり、小学校1年生の頃。

まだプラスチックやビニールの質や加工精度が高くなかった時代だったせいもあって

子供用とはいえボディーは金属、レンズはガラス、カバーは本革だった。

それなりに写真もちゃんと写せたが、ひと昔前に流行った使い捨てカメラ程度

の性能もあったかどうか怪しい。

だがファインダーを覗いてシャッターを押す時、僕はプロカメラマンになりきっていた。


あれから60年近くが過ぎ「第二の人生」を考える歳になりふと考えた

これから何をしようか?

これから何か新しい知識や技術を身に着けようという年齢でもない。

自分は何ができるんだろうか? 

本当は何になりたかったのか?

この歳になってこんな自問自答をしていることに改めて驚いた。

何かを研究しようと考えた訳でもなく入学した大学

何かをやりたいとか何かになりたいという気持ちもなくとりあえずなったサラリーマン

自分のためではなく会社の業務に必要という事で取得しただけの様々な資格


僕は何がしたいのか?

  好きなことをしたい・・・・・・人からの指示ではなく自分の心のおもむくままに

  純粋なものと関わりたい・・・・自然、動物、子供たち

  笑顔が見たい・・・・・・・・・関わった人たちや動物たち、そして自分自身の


だから、またカメラマンになってみることにした。

過ぎ行く時の流れの中から思い出の宝石を拾い集められるカメラマンに


                             Jewel of Time 安田